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モロッコ王国

人間開発のための国家的イニシアティブ

 
人間開発のための国家的イニシアティブは、特定のプロジェクト、或いは詳細な経済状況に関するプログラムではなく国家統治の一環です。私たちが本日着手した国家主導のプロジェクトは、大きな望みと、現実主義、効率性を兼ね備えた画期的な方法で進められ、尚且つ、より現実的、具体的、そして総合的な結果を求めるプログラムです。”

 

2005年5月18日、国王陛下の演説より抜粋

 

 プレゼンテーション・プラン

          ・援助と基礎

            ・優先プログラム

            ・資金調達と手順

            ・実行・手続き・計画

 

援助と基盤

 現在の状況

開発、及び社会的な活動分野における国家的努力:

・巨額支出:   国家支出の50%は社会部門に割り当てられている。

・多角的分野にわたる活動:  

保健、教育、職業訓練、公共住宅、地方開発、社会援助プログラム、社会保障、連帯、団体への支援

これらの努力にもかかわらず、社会的な不足は大きな悩みの種である。

 

現在の状況

 

不安定な生活

都市部の住民の2%が生活の不安定を感じており、その人数は200,000人に達している。特に不安を感じている住民は、その1.3%である。

地方部の貧困

地方の住人の23%が最低生活ラインより下に位置している。(国家で定めた貧困基準:13.7%)

社会的な排除

700,000世帯、4百万人が管理外地域、或いはスラム街に居住している。

  

人間開発のための国家的イニシアティブ(NIHD

4つの主要基準

・地方と都市部の困難な生活状況下にある貧困地域を対象とする。

・社会改善と人間開発が持続するには、特定の援助や慈善活動に頼ることはできない。

・世界へ門戸を開く選択には、協調努力が不可欠であり個人の利益に帰するものではない。

・目標と関連した過去の試みを教訓とし、地方開発と連携して進めると同時に地域主導型、参画的プラン、部門別活動の統合を目指す。

 

NIHD:イニシアティブ・ビジョン

NIHD、求められる革新的なイニシアティブ、実現のためには:

・貧困、脆弱地域、不安定な生活、社会的疎外を削減する。

・人間開発の継続、及び全国民の発展と幸せのための原動力を構築す。

NIHD:モロッコの現代化のための全体的な構成要素

・司法と民主主義の規範を確立。

・女性と児童の権利を助成。

・経済の現代化と改善。

・バランスの取れた都市と国家のための企画立案。

NIHD:ビジョンの展開

人間開発のための国家的イニシアティブは、国家の活動と地方の共同性を強化

することを目指している。部門別プログラムでも地方の社会経済開発プラン

の代替案でもない。

具体的な方法

地方分権、及び収束制度を強化することで、部門別活動の相乗効果、整合性を

強める。

実現化

NIHDにより“人間開発”をサポートするための資金を提供:収益産出のため

の活動、社会設備機材の入手、及び基礎的な社会福祉活動の構築、管理方法、

及び地方の持つ可能性の強化、社会、文化、スポーツの活性化

 

プライオリティープログラム

人間開発のための国家的イニシアティブ

第一段階:4つの優先的プログラム

                          ・地方の貧困削減プログラム

                          ・都市部の社会的疎外防止プログラム

                          ・不安定な生活削減プログラム

                          ・国土横断プログラム

人間開発のための活動原則

・貧困と疎外の削減

 -収益産出活動を通しての経済統合

 -近隣の設備と基礎的社会福祉活動の利用範囲の拡大

 -社会、文化、スポーツの活性化

・不安定な生活の削減

 -直接援助対策ではあるが、社会的統合を目指す。

 -社会収容センターにおいて福祉受給者の受け入れ手配

・制度上の手配

 -人的資本と地方自治体制の強化

 -省庁間の連携の強化
 

地方における貧困削減プログラム

対象 全ての地方自治体における最も貧しい360地域に焦点を当てる。(各地方自治体の平均人口は約10,300人)

・目的 人間開発指数の改善、最も貧しい地方自治体における貧困率を削減することは必要事項である。

  プログラムの基準となる活動

部門別プログラムの収束と平行して、この枠組み内での運営に加えてNIHDは下記達成も目指している:

            ―管理手順と地方の受け入れ能力を強化

            ―基礎的、社会的、衛生及び教育設備の利用拡大

            ―収益を産出する活動を通して、地方経済を活性化

            ―社会活動を支援し、活性化させる:識字能力、スポーツ、健康管理

代表的な活動

・収益を産出する活動

―地方の農業協同組合、牧畜業、手工芸、窯業等を支援する。

―地方産業の奨励:アロマ製品、養蜂、手工芸品、観光、サービス業、新しいテクノロジー、ホテル産業など。

 ―地方におけるミクロクレジットの奨励。

 ―環境保護に関する支援活動。

 設備、及び基本的な社会サービス利用の拡大

・一次医療拡充のための地域支援:女性と児童の健康、ダル・アル・ウムマ等

・教育: 学校中退者を減らし、通学手段の改善、識字能力、職業訓練等を促進することで教育面を支援する。

・ミクロプロジェクト、基本的な社会設備とサービスの利用を支援:水、電気、

衛生面

・健康面の改善:母子の死亡率を減少させる。

・近隣地域を衛生化し緑化を促進することで、人々の生活の質を向上させる。

社会、文化、スポーツ活動

―スポーツ練習の支援:チーム構成と用具、設備等の援助。

―芸術、文化的イベントの支援:読書、音楽、演劇、ダンス、絵画等

―図書館、青年の家、市民教育、女性と児童の活動促進、及び環境改善。

―連帯活動:学校備品、医療移動施設の援助。

  統治と地方の受け入れ能力の強化

―情報収集と青年層、NGO等の意識向上に向けてキャンペーンを行う。

―地方関係者の受け入れ能力を強化し、人間開発活動に関連したNGOを支援する。

都市部の社会的疎外者削減プログラム

目標:全ての都市の行政区内の最も不利益を被っている250区に焦点を当てる。

   (平均的居住状況:1,000世帯に6000人が居住)

目的:社会的一貫性を求める。居住者の生活状況、生活の質の向上。

 不安定生活削減プログラム

目標:既に他の公的、或いは連帯の機関によって保護されている人々に加えて、特に不安定な状況下にある50,000人を対象とする。

目的:弱い立場の人々を支援し、自活する技術を習得する間、特別施設において引き受ける。

 プログラムの基準となる活動

・家族、及び社会的な連携を構築するための支援。

・異なる範疇の受け入れ施設を組織し、特定のサービスを提供する。

 -短期から永続的期間の宿泊施設

 -生活保護受給者に食事を提供

 -リスニングサービス、精神的な支援

代表的な活動

・社会施設の改善:孤児院、多目的施設

  -多目的施設:

・支援を得られない障害者、高齢者のための施設

・最も不安定な状況下にある捨て子、身寄りのない女性を救援するための施設

・乞食、浮浪者のための施設

・新規の受け入れ施設の設立

  -特別施設: 

・ストリートチルドレン、ホームレスの若者のための施設

・疎外されたホームレスのための施設

・専門機関を支援し、受給者の社会経済を再調整するための活動を行う。

・訓練活動の支援

国土横断プログラム

目標:王国の全州、全県

目的:地方自治体の支援、及び強化

専門家の投入、及び技術支援

地方の住民に強い影響を及ぼす活動を支援

プログラムの基準となる活動

・地方で選出された議会とNGOのための訓練、及び技術支援を組織する。

・社会、文化、スポーツ活動の促進。

・協同組合、及び小規模なNGO団体を助成。

 社会事業

・社会事業の強化

 -社会情報システムを設立

 -社会状況を展望する期間を設立

・職業訓練、技術支援プログラムにより支持される:

 -地方自治体の委員会

 -異なった範疇のソーシャルワーカー

 -人間開発部門を運営する地方自治体の上級職員、被雇用者、機関

資金、及び手続き

特別割当勘定が2005年に創設:

・安定、且つ循環財源からなる資金

・首相が筆頭責任者で各知事が副責任者である。

・国際的なクレジットにより実施される。

・資金の仕組み:

                                                                  (百万DH

資金

2006

2007

2008

2009

2010

国家予算

1,000

1,100

1,200

1,300

1,400

6,000

60

地方財源

300

350

400

450

500

2,000

20

海外協力

200

300

400

500

600

2,000

20

合計

1,500

1,750

2,000

2,250

2,500

10,000

100

 外部資金調達

MEDAの協力:  NIHDへの直接的な財政支援

                          *2006:資金の移転が可能

2007より開始:近隣諸国の新しい政策の枠組みでの  新しいプログラム

 MCA(ミレニアム・チャレンジ・アカウント):

アメリカ合衆国が、管理、経済自由化、人的資源への投資について開発途上国の利益を考慮してイニシアティブを取っている。

・モロッコは2005年のMCA 助成の有資格対象国である。

MCA NIHDへの支援を約束している。

 相互的な資金調達:

・友好国からの資金援助:UAE,クウエート、サウジアラビア、フランス、日本、ベルギー、ドイツ等

・外国向け国債発行の可能性:フランス、日本、スペイン、イタリア等を対象。

多国参加の資金調達:

・世界銀行からの支援

-他の資金にモバレッジ効果をもたらす。

-助成金、専門知識、技術援助等の貢献

・フランチャイズローンによる資金提供:

アラブ経済社会開発基金

国際復興開発銀行

ABD

 分散化協力: EU、及びヨーロッパのEU以外の国による、地域間の 枠組み内での協力。

 予算構成

・地方部支援プログラム:        35億モロッコディルハム

・都市部支援プログラム:        35億モロッコディルハム

・不安定生活助成プログラム:25億モロッコディルハム

・国土横断プログラム:            5億モロッコディルハム

 NIHD優先プログラムのために、2006年から2010年の5年間で100

モロッコディルハムの予算が組まれている。

 開始状況

2005年下半期より2億5千万モッロコディルハムの予定、内訳は下記の通り:

・一般国家予算: 5千万モロッコディルハム

・地方財政:   1億モロッコディルハム

・ハッサンII世基金: 1億モロッコディルハム

 人間開発のための短期プログラムは、学校中退者の減少、健康管理の支援、収益産出活動の支援等、強いインパクトのあるプログラムに集中する。

・都市、及び地方双方のプログラムの予算は1億6千万モロッコディルハムである。地域単位で割り当てられ、平均1/州単位で金額は百万モロッコディルハムである。地域センターには25百万モロッコディルハムが割り当てられる。

・不安定な環境向上プログラムのための8千万モロッコディルハムは、地域の社会センターによって提出されたプロジェクトに基づいて割り当てられる。

 中でも、ストリートチルドレン、乞食、浮浪者救済プロジェクトが優先される。

1千万モロッコディルハムが、国土横断プログラムに割り当てられる。

 予算に関する決定手続きの簡略化

・支出経費に関する履行手続きの簡略化

・各県内の関係機関において、NIHDに関する経費支払い書類回付を迅速化する。

・アカウンタビリティの管理

・共同監査(IGAT/IGF

NIHD活動をフォローアップするための情報システムの設立
 

プランニングと実施プロセス

NIHDのプロセス

NIHDは次の手段に基づく:

・領土拡張

・社会的診断

・強調、組織化、平等

・一般参加型

・パートナーシップ

人間開発プロジェクト、継続維持に関しては、全ての関係者に責任があるものとする。

地方レベルにおける統治

地方レベルの管理組織委員会:

・都市、地方自治体、都市地域で選出された代表

NGO組織

・技術・サービスの地方分権化

・地方公共団体

地方レベルでの任務

・地方委員会による地方レベルのイニシアティブは、可能な外部からの支援と技術援助を含め入念に計画される。

・プロジェクトの運営、実施、及び活動は地方レベルで対応を続ける。

・それと平行して、選出された地方委員会は部門別プログラムを一つにまとめて人間開発に関して地方がイニシアティブを取るように調整することを考慮して、地方自治体の経済、及び社会開発プランを検討する。

 (地方自治体憲章36条)

 県レベルでの管理

県レベルでの組織:人間開発に関する県委員会

県知事が議長を務める。出席者は次の通り:

・地方議会の委員長

・町議会の議長

・地方分権に関連した委員

・県知事に任命されたリソース・パーソン

NGO組織等

地方レベルでの任務

・人間開発に関して地方でのイニシアティブの検証

・中央レベルとの連絡のため、LIHDの県における連結を強化する。

・プロジェクトの進展に従って、有効なLIHDに相当する資金をリリースする。

・プロジェクト実施のフォローアップと管理状況を監督する。

・任務の遂行は契約ベースで地方分権事業関連の公共団体、各協会の担当者に委ねられる。

 上記と平行して州議会は、部門別プログラムの統括を確認する目的で、州経済

と社会発展プラン(36条・規定7900)を再調査する。

 地域レベルでの管理

・人間開発のための州のイニシアティブは全体的に一貫する。

・国家のプログラムと一致する。

・地域間の連帯を図り、不安定な生活救済プログラムを監視する。

中央レベルでの管理

首相を議長とする管理委員会による。

・予算構成を定義する。

・イニシアティブの大綱に副って、州単位で予算を割り当てる。

・各機関とのコミュニケーション

・国際協力の促進

・人間開発指標とNIHD査定のフォローアップ

 目標設定

250箇所の指定地域、及び最も不安定な360地域では、下記の基準に従って州委員会によって州単位で実施される。

 

 -地方自治体:貧困度、インフラ普及レベル、基本的サービス企画に基づく活動プログラム。

 -近隣地域:人口150,000人以上の都市、規制外の居住環境率、失業率、インフラ普及度、基本的サービスの普及率

・王国における地方の貧困下にある地域と不利な状況にある都市地域への割当は、行政区の貧困策定と非健康的住居の調査状況により、NIHDが選定した360行政区と250地域内の必要度により定められる。

 活動基準

NIHDの資金は、国家の部門別プログラムと地方の共同体の重複しない活動に提供される。しかし人間開発の見地から、其々の地域、及び住民に効果をもたらすものでなければならない。

 ・収益を産出する活動に関しては、雇用創出、受益者が発展しうる経済活動プロジェクトや地域のミクロ的プロジェクトが優先される。

NIHD活動の実施は、住民への直接資金として受け渡されるものではなく、協会や協同組合に助成金として提供される。

 プランニング

 短期支払計画

政府活動プラン

2005818日より、中央レベルによる計画

・最も恵まれない地域と住民のためのプラン:部門別プログラムを収束した構成

・相談、参加、協力の制度化

・資金調達:規範的な包括案

      資金源

      資金配分メカニズム

・コミュニケーションプランの構成

・国際協力の動員計画

・人間開発のための監視機関を設ける。

 地域レベル

20058月中旬に向けての支払い計画

・人間開発のための州委員会を構成

NIHD活動を補強するため、最も恵まれない360地方自治体と都市・近郊地域を確定。

・地域ごとの不安定な地域住民の策定。

・ストリートチルドレン、乞食、浮浪者のための受入施設の2005年改良規格案

 地域レベル

2005年末期

・人間開発のための地方委員会を設立

・地域別診断

2006年に重点を置いた各地方・都市部の人間開発のための地域別プログラムの作成。

2006年に重点を置いた不安定な生活者削減のための地域別プログラムの作成

・地方委員会に利益をもたらし、地方政府を強化するための技術援助

2005年プログラムの実施

地域レベル

プロジェクト開始検証後69ヶ月の期間

 

・地方自治体、及び州選出の議会と社会経済開発プランにより、人間開発の観点から検証され、最終的な承認がなされる。

・特に、最も恵まれない地域を対象とした地域レベルでの部門別プログラムと地方自治体プログラムを集結した運営を開始する。